車の「予約購入」のメリットと注意点

予約購入とは新型モデルを優先的に購入するためのシステムです。

かつては新型モデルが登場した後で予約を開始していましたが、現在は登場前から予約を受け付けるようになりました。

新型モデルに誰よりも早く乗れるという優越感を味わえる反面、値引きに関してはほとんど期待できない側面もあります。こちらのページでは予約購入におけるメリットと注意点について説明します。

1.予約購入のメリットに実利は少なく精神的な優越感が主体

新型モデルに対する予約購入はメーカー側が発売前にどのくらいの人気があるのか、それを測定する目的で始まりました。

予約が高まるほど本発売のキャッチフレーズにも使えることから、現在では話題性がそれほど高くない車種でも予約購入を行う場合があります。

まずは予約購入するユーザーに与えられるメリットと予約購入に伴うデメリットを検証します。

1-1.車両本体価格の値引きはほとんど期待できない

話題性のある人気車種がフルモデルチェンジを行うと、発売と同時に申し込んでも納車が2〜3ヶ月後、というケースはけっして珍しいことではありません。

その2〜3ヶ月、納車を待っている人を前にして新型モデルに乗れることが最大のメリットといえます。

逆に新車販売から1年待っても値引きの高い車種の方がいい、という人にはまったくメリットと感じられないので、予約購入は万人受けする特典とはいえません。

予約購入したからといって、発売前に新型モデルを手に入れられるわけではなく、あくまで発売後の納車となります。

しかし注文書の記入や署名・捺印は発売前に行うため、とくに競合車があるわけではないので多少の値引きはあるものの、交渉は営業スタッフのリードとなり、提示された値引き額から下がる可能性はほとんどないと思っていた方が賢明です。

1-2.交渉は下取り価格と付属品やオプション設定で

車両本体価格における値引きはほとんど期待できませんが、実利がまったくないわけではありません。ディーラー側で行う下取り査定やオプション装備、付属品の値引きなどは他の車種と同じように交渉することができます。

また発売後は人気のあるグレードやボディカラーに注文が殺到するため、それらを選ぶと納車はさらに遅れますが、予約購入であれば事前に在庫確保できるので納期が遅れることはありません。これもメリットのひとつといえます。

2.予約購入するための手順と注意点

予約購入はユーザーに優先権を与えるものなので、それまでディーラーとの付き合いがなく、新規で予約購入するのは難しいといえます。

ディーラーから以前に新車を購入し、営業スタッフとある程度の付き合いがある、あるいはディーラー主催のイベントに何度か顔を出し、営業スタッフとコミュニケーションを取っているなどの関係が予約購入するための条件となります。

2-1.予約時期はディーラーからの連絡待ち

予約購入のほとんどは開始日が決まっていません。

おおよそ3ヶ月前から受け付けるのが一般的ですが、その時期はまだディーラーでさえも正式な発売日を知らされていないので、当然、ユーザーも新型モデルについての詳細は分かりません。

しかし3ヶ月前ぐらいになると雑誌などに新型モデルの情報がメーカーから流されるので、予約購入を希望する人は日頃、新型モデルに対する情報に注意しておくことが必要です。

営業スタッフと懇意になっていれば、ディーラーに新型モデルの情報が届いた時点で連絡が来ることもありますし、「そろそろ新型モデルの予約購入受け付けるのではないか?」とユーザー側からの問いかけに受付日を教えることもあります。

いずれにしろ、店頭で「予約購入受付」といった大々的な告知をすることはないので、逆に営業スタッフへ予約購入する意思を予め伝えておくことが手順の第一歩となります。

2-2.申込金を用意しておく

予約購入する意思を営業スタッフに伝えておけば、予約購入の日程が決まり次第、営業スタッフから連絡が入ります。現在、各メーカーの新型モデルに対する購入予約は申込金が必要になっています。

金額は一定ではなく、各メーカーによって異なるので事前に金額を確認しましょう。メーカーによっては一時金扱いで5〜6万円のところもあれば、諸経費分約15〜16万円のところもあります。

この申込金は予約購入をキャンセルすれば戻り、購入するのであれば総支払額の一部に充当されます。申込金は必ずディーラーの営業スタッフに渡し、領収書を受け取ってください。

どれほどの人気車種で予約購入が難しい場合でも、第三者が予約購入斡旋を営業スタッフに代わって行うことはありません。おいしい話があった時はディーラー側に必ず確かめましょう。

予約購入の申込金を渡した後は、新型モデルの仕様がすべて決まった段階で注文書を作成します。その際、値引きは期待できませんが下取り査定に関してはディーラーで上乗せが可能です。

他の部分に関しては営業スタッフのリードで決められていくので、下取り価格だけは交渉し、総支払額を減らす姿勢で臨みましょう。

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